お金を借りる方法には、担保を設定するものとそうではないものがあります。不動産は担保として使われやすく、不動産担保ローンは比較的多くの人に利用されています。
一方で担保を設定しないローンとしてカードローンがあります。カードローンも利用の手軽さから多くの人に使われているローンです。
お金を借りることが必要となった場合、不動産担保ローンとカードローンではどちらが良いのでしょうか。不動産担保ローンとカードローンの違いを比較して、利用しやすさなどを検証します。
不動産担保ローンとは
不動産担保ローンは、不動産を担保としてお金を借りるローンであり、基本的にはカードローン同様に自由な目的に使えます。自宅や自分の所有している不動産の価値に応じて、一度にまとまった融資が可能となります。借りたり返したりを繰り返すことは出来ません。担保があるため貸す側に安心
不動産担保ローンは、文字通り担保を元にして行う融資であり、いざ返済が不可能になった時にも、お金を貸した金融機関は担保である不動産を取得できます。そのため、貸す側の回収リスクが低くなります。金利が低く高額融資が可能
回収リスクが少ない不動産担保ローンは、金利が低く設定される傾向にあります。回収リスクと金利は連動しており、基本的に担保のあるローンは金利が低くなりがちです。また、高額な不動産を担保にしているため、高額融資もできます。一般的には不動産の価値の70パーセント程度の融資が可能です。
カードローンとは
カードローンは、有名な無担保ローンのひとつであり、ローンカードを利用したり振り込みキャッシングによって何度でも借りたり返したりが可能なものです。どちらかというと少額融資が多くなり、生活費や急な出費の際に利用する人が多くなります。
貸す側に回収リスクが高い
カードローンは、信用貸しであり、担保を取らないローンです。担保があれば返済不能になった時に担保を取得できますが、カードローンではそれができません。そのため、金融機関などお金を貸す側の回収リスクが高くなります。金利が高く少額融資が基本
カードローンは回収リスクが高いため、金利も高くなりがちです。また、担保がないため、高額融資は難しく、一般的に限度額は少額となります。消費者金融の場合には、貸金業法の総量規制により限度額(総借入額)は年収の3分の1までというルールもあります。不動産担保ローンとカードローンの比較
不動産担保ローンとカードローンは基本的な条件も違っており、使い方や自分の利便性に応じてどちらが適しているか比較して利用することが必要です。一度にまとまった金額を利用するなら不動産担保ローン
不動産担保ローンは、カードローンのように借りたり返したりを繰り返すものではなく、一度にまとまった金額を借りるものです。そのため、教育資金や医療費などまとまったお金が必要となった時に便利になります。金利も抑えられており、一度に借りてこつこつと返済がしやすいローンです。こまめに現金を借りるならカードローン
こまめに少額の現金を借りたり返したりしたいなら、カードローンが便利です。高額な融資は難しくなりますが、ちょっとした出費を賄ったり、給料日前の金欠を補うなどの気楽な使い方ができます。不動産を失うリスクが高い不動産担保ローン
担保を設定するローンは、担保を失う可能性があります。不動産担保ローンでも返済が不可能になれば、最終的には不動産を取られてしまいます。また、不動産の価値は変化するため、価値が下がることで追加の担保が必要になったり、一括で返済を求められることもあります。利息総額が膨らみやすいカードローン
カードローンの金利は不動産担保ローンより高く、最終的な利息総額が増えてしまう可能性があります。金利は銀行では14パーセント前後ですが、消費者金融では18パーセントのものが多くなります。また、カードローンには最低返済額が設定されており、それ以上の金額を返済すれば良いことになっています。最低額のみの返済であれば毎月の支払いは楽ですが、借入残高が減らず、いつまでも返済を行い、利息を支払い続けることになります。
繰上げ返済がしやすいカードローン
カードローンは、カード一枚で借りたり返したりがしやすいものです。借り入れも限度額の範囲で自由ですが、返済もATMや振り込みなどでしやすくなっています。繰り上げ返済もしやすいので、お金のある時に返済を進めて利息を減らすことが可能です。一方不動産担保ローンの場合には、繰上げ返済時に違約金や高額な手数料を取られることがあります。不動産担保ローンは基本的に長期返済による利息支払いを見込んだものであり、短期の間に返済されると貸した側の利益が少なくなってしまいます。
それを補うために不動産担保ローンでは繰り上げ返済をした時の違約金などを設定しているのです。