カードローンやキャッシングを利用した場合には、必ず返済が必要となります。借りたお金を返すのは当たり前のことですが、もしも踏み倒した場合にはどんなことが待っているのでしょうか?
わざと踏み倒す人はいないでしょうが、やむを得ない事情で返済できなくなった場合などに不安を感じます。カードローンやキャッシングで借りたお金を踏み倒した時に起こることと、その後のリスクについて見てみましょう。ただし、正しく返済することが基本であり、わざと踏み倒すようなことをおすすめしているわけではありません。
借金を踏み倒すことについて
お金をキャッシングで借りて踏み倒すということには2つの意味があります。ひとつはただ単に返さないで督促を受けている状態、そしてもうひとつは完全に踏み倒して督促を受けることがない状態です。単に返さない状態は、本来「踏み倒した」わけではありませんが、ここでは返済を停滞させて督促を無視するところから説明します。そしてさらに、完全に踏み倒した状態についても最後で触れたいと思います。
キャッシングをして踏み倒したらどうなる?
キャッシングは、銀行や消費者金融、クレジットカードのキャッシング枠などで利用できるサービスです。ATMなどでお金を借入して、通常であればATMや振込、店頭などで返済を行います。ところが借りたままで返済をせずにいたらどうなるのでしょうか?返済せずに1週間~1ヶ月
キャッシングの返済日が到来しても返済せずに1週間経つと、最初に契約時に登録しておいた指定の連絡先に電話が入ります。携帯電話を登録しておけば携帯に、自宅であれば自宅になります。紙面での請求書も送られてきて、返済の催促が行われるのが一般的です。さらにそれを過ぎると、登録してあるそれ以外の連絡先にも連絡が入るようになります。携帯を連絡先にしておいても、自宅にも連絡が入ることもあります。
返済せずに1ヶ月以上
返済日から1ヶ月以上返済を放置しておくと、さらに電話連絡などが増えていきます。電話に出れば、いつ頃までに支払えるかなど聞かれます。返済せずに2ヶ月以上
2ヶ月が経過すると、「延滞」として信用情報に記録が残ります。基本的には返済が少しでも遅れるとカードは止められますが、この時期にはカード契約自体が無効になってしまいます。また、請求の方法も少し変わります。重い内容の書面が送られ、自宅に来訪することもあるようです。
最終的には法的措置
それでも踏み倒していると、最終的には法的措置が取られます。つまり、カード会社などが裁判所へ申し立てて返済を法的に求め、それでも返済されないと財産の差し押さえが始まります。
完全にカードローンやキャッシングの借金を踏み倒すには
踏み倒す方法はおすすめできるものではありませんが、難しさを理解するために紹介します。完全に法的にも借金を踏み倒すためには、一定の条件と法に従った行動が必要です。
踏み倒す条件は
借金を踏み倒すには、借金の返済をせずに5年間経過することが必要です。キャッシングの消滅時効は5年となります。ただし、この間は1円でも返済をしてしまうと時効は振り出しに戻ってしまいます。貸金業者側から催促状が送られてくれば、6ヶ月時効のカウントが止まり、裁判を起こされると5年の時効が10年まで伸びてしまいます。また、差し押さえの場合にも時効は止まります。
5年間貸金業者からも連絡がなく、返済もしないという状態を続けなければ時効で踏み倒すことはできません。基本的には、プロの業者が時効まで何も行動を起こさないことはなく、時効を利用して踏み倒すことはかなり難しいといえそうです。
借金を踏み倒すためにすることは
借金を踏み倒すには、時効を迎えるだけでなく時効を認めさせる手続きが必要です。時効の援用といい、貸金業者に対して内容が残る文書で連絡しなければいけません。
キャッシングの借金を踏み倒すとその後はどうなる?
キャッシングで利用した借金を踏み倒すことができたとしても、その後の資金調達(ローンを組む、新たに借り入れを利用する)はほぼ不可能になります。貸金業者の借金を踏み倒した(時効)事実は、信用情報機関に残り、ブラックリスト扱いとなるためです。
信用情報機関や貸金業者の対応によって違いがあるようですが、最低でも5年は事故情報として残り、その間は新たなローンは組めなくなるでしょう。
また、時効を迎えて支払い義務はなくなっても借金は残ったままであるとして、信用情報を延滞のままにしておく貸金業者もいます。基本的に信用情報はそれぞれの業者からの情報で登録されるので、ずっと消えないという話もあるようです。
また、当然ですが、踏み倒した先の貸金業者からは今後一切新たな融資を受けられなくなります。個々の業者では信用情報機関のように情報の期限はないため、ずっと記録は残ると考えておいた方が良いでしょう。
貸金業者に借りたお金を踏み倒すのは大変
キャッシングで借りたお金を踏み倒すのは非常に困難であり、踏み倒すことができたとしても、将来的に問題を抱えることになります。返済が難しい場合には、無理をして踏み倒すよりも最初から債務整理などの方法で道を探る方が安全です。